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金沢大学未来開拓研究公開シンポジウム Features for the Future

「新研究領域を拓く-若手研究者による挑戦-」

金沢大学創基150年記念「講演会・シンポジウム」シリーズ









講演「インスリンによる肝臓での糖産出抑制機構」


井上 啓(フロンティアサイエンス機構・特任准教授)

肝臓の糖産生制御機構、特にインスリンによる肝糖産生の抑制メカニズムを理解することは、2型糖尿病を始め、インスリン抵抗性を介して発症する様々な疾患の原因解明につながる。新たにわかった事実をもとにして、新しい糖尿病の治療法開発につなげる可能性を探る。



講演「液中ナノイメージング技術の開発と バイオサイエンスヘの応用」

福間剛士(フロンティアサイエンス機構・特任准教授)

近年、ナノテクノロジーの中核を担う技術としてナノ計測技術が目覚ましい発展を遂げてきた。最近では、ナノ計測技術を、バイオサイエンスの分野へと応用することで、従来技術では不可能だった細胞を構成する分子を単一分子レベルで計測分析しようとする動きが世界中で高まっている。私たちは、従来真空中で用いられてきた周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)と呼ばれるナノ計測技術を液中で利用できるよう改良し、それを用いて生体膜やタンパク質の挙動を分子レベルで探求する。



特別講演「肝臓:人体の生化学工場が果たす役割」


金子周一(医薬保健研究域医学系・教授)

人体は食物に含まれる栄養を効率よく利用し、食物の種類が変化しても同じような栄養状態を維持するように進化してきた。人類は農業技術の進歩によって飢餓を克服し、多くの人が飽食の時代に入った。しかし、進化によって得られた巧妙な人体の仕組みが、逆に現代では多くの疾病を発症させている。栄養の取り過ぎ(過栄養)が関連する症候群に糖尿病、脂質異常症、肥満、高血圧、最近ではがんも含まれる。過栄養と疾病との関連は、人類の進化と進歩のミスマッチとも言える。このミスマッチの解消は科学の進歩によって制御できる。すでに、これらの疾病と内臓脂肪との関連がよく示されてきた。

私たちは“過栄養状態における肝臓の変化を明らかにすることによって新たな肝臓病の疾病概念を確立するとともに、肝臓機能の破綻によって生じる栄養性肝代謝異常症の診断及び治療法開発”を行っている。その成果の一部として肝臓が新規の物質(ヘパトカイン)を血液中に放出し、糖尿病を悪化させることを明らかにし、また、血液中の遺伝子を測定することによって、がんを診断できる方法を開発し、生化学工場である肝臓の破綻と、肝臓から放出される物質が流れる血液、そして飽食の時代における疾病との関連をわかりやすく解説する。



「東アジアは大気エアロゾルのるつぼ」

松木 篤(フロンティアサイエンス機構・特任肋教)

黄砂などでよく知られる大気エアロゾル(大気中に浮遊する数ナノメートル(100万分の1ミリメートル)~数十ミクロンの微小な粒子)は、太陽光を吸収・散乱するばかりでなく、雲の粒ができる際の種(雲核)としても働くため、気候変動に大きく関わっている。日本海沿岸域での観測に基づいて、黄砂と汚染大気の関わり及びその気候・環境学的役割の解明を目指す。





第4回 金沢大学未来開拓研究公開シンポジウム 参加申込書

  • カテゴリ
    栄養士
  • 主催
    金沢大学
  • 日程
    2011/10/29 (土)
  • 時間
    13:00~16:40
  • 開催地
    東京都
  • 会場

    学術総合センター 2階 中会議場
    東京都千代田区一ツ橋2-1-2

  • 参加費

    入場無料

  • お問合せ先

    金沢大学総務部総務課総務係
    Tel 076-264-5010
    E-mail:ffk@adm.kanazawa-u.ac.jp

  • ホームページ
    http://www.kanazawa-u.ac.jp/
  • メールアドレス
    ffk@adm.kanazawa-u.ac.jp

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